規格の読み方
2007-10-30


前の記事を書くために久しぶりに97JISを読んだのですが、ああ、やっぱりこれは1997年の規格なんだなということを感じました。

というのは、規格が書かれた当時の常識や技術的な背景というもの (それらの多くは現在でも通じるにしても) が、規格の文言の裏に透けて見えるわけです。

規格というのは、文面に書かれたものが全てであるかのように読み、それできちんと意味が通じるのが良いわけです。というのは、異なるベンダの実装者が別々に読んで実装したものが、きちんと相互運用できてほしいから。けれどもその一方で、書かれた文書はやはりその時代の産物であることは免れ得ない。してみると、深く理解しようとしたら、書かれた当時の事情を知るに如くはない。

時代背景や常識というものをまるっきり無視して、言葉尻だけをとらえてあげつらうのは、(規格の草案を練り直すときには有益かもしれないとしても) 現実世界への適用においてはあんまり意味がないわけです。

そういうわけで、JISの「解説」はもっと参照されて良いのではと思います。規定がなぜそうなったかを知る手がかりになるからです。97JISやJIS X 0221-1:2001の「解説」なんかは誰でもいつでも参照できるように整備されていてほしいと思います(そういえばX0221の新しいのはもうすぐでしたっけ)。JISCのサイトでは「解説」まで含めてくれないのですよね。残念。

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